施設で二人部屋から個室へ

介護

夫婦一緒に二人部屋での老人ホームでのスタートでしたが、母の旅立ちで父は個室へのお引越しとなりました。個室への引っ越し、残された父の気持ちを紹介します。

一緒にいた部屋は広すぎて寂しい

一人になったことを少しづつ確認する父

父は、母が亡くなった事をなかなか受け入れられず、「妻はなくなってしまったんだ」と確認するたびに何度も気持ちが奈落の底へ突き落されてしまい、だれよりも心が疲れたと思います。

最後を一緒に過ごした施設の広いきれいな部屋は、いつもプロの職員の方に見守られ安心して二人で過ごしていました。施設に入るときは、「どうして!!」と納得いかなかったようですが、実際暮らしてみてとても快かったのか「安心して住めるね」と満足していました。

そんな中、父には思ってもいなかった、施設での一人暮らしが始まりました。

自分から望んだ一人部屋での生活

引っ越し当日、戸惑ったりするといけないので私が新しい部屋で待っていることにしました。

父は時々思いつたように、母と過ごした部屋は広すぎるので、もう少し小さい部屋でもいいかもと言っていました。

デイサービスから戻った父は、まず私が部屋にいることが嬉しかったようで「わあ♡来たの?」笑顔で入ってきました。

どうして個室へ移るのかの理由を大きくマジックで紙に書いて、ファイルの中に入れておきました。チラッとファイルに目を移したように見えました。

新しい部屋を父は自分で受け入れたように見えました。

どんなに年齢を重ねても、悲しみや忘れてしまいたい経験を乗り越え前をむける

大切な人との別れをはじめ、忘れてしまいたい経験、または後悔は誰にでもある事です。そこからまた前を向いて進んでいくのは、時間と自分自身が受け入れる事のように思います。

誰かと話をすることも大切ですし、特に話を聞いてもらえる人がいることも必要だと思います。

そして、時間が解決してくれる事は数えきれないくらいありますだからこそまた進んでいく事ができるのかもしれません。

まとめ

個室で父とゆったりと話をする時間を持ち、笑顔で送ってくれる父を後に施設を出ました。

一時は父を家に連れてきて、在宅介護というまた違う生活を始めなければいけないかもしれないと思っていました。しかし、高齢の父は現実を少しづつ受け入れ、今の生活を無理なく続ける判断を自分でしたようです。

何歳になっても、新たな始まりがあるのだと思います。

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